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2006年12月02日
霜対策
金曜晩到着。東京7.5度、笠間1.5度。
朝食の伊達巻きに女性が現れた
二枚先はダメダメな顔
その間は渋い顔。偶然とはいえ面白い
外は霜だらけ。完全にサトイモの上物がアウト
カブ。かなり遅く、10月すぎに蒔いたが順調に育っている
ほうれん草はつやつやと元気
マリーゴールドは枝が枯れたのに花は残っている
レタス。そろそろ凍った部分が出てきた
ダイコンは元気
東洋大学の学生さんが卒論の取材に来た。カリフラワーの収穫を体験してもらい、採ったものを調理して振る舞う。
その他の作業:
ハクサイ収穫。漬ける
収穫
キャベツ収穫
ソラマメ、エンドウに霜よけの笹を立てる
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2006年12月10日
香菜餃子
土曜日が法事だったため今回は笠間は休み。
帝国ホテルのユリーカが来年1月に閉店ということで3人で出かける。
ちょっとおめかしでシルバーダラーパンケーキ
姫はコンソメスープがいたく気に入ったようで所長の分を全部呑まれてしまった。
リンゴのクレープノルマンディー風。カルバドス風味。
カスタードプディングオレンジ添え。帝国ホテルのプリンは文句なく旨い。どこかホテル内の別のレストランに引き継がれるのだろうか。とりあえず、改装後が子供が入れるような店になるか不明なので、行っておいて正解。
内幸町ホールに「オフェリアと影の一座」のオペレッタを観にいく。エンデ作の岩波書店の同名の絵本をもとにオペレッタに仕上げたもの。非常に素晴らしい出来映えであった。
その後、登場の歌手の歌うクリスマスソングで盛り上がる。クリスマスの12日の歌で銀の鈴を持っているのは姫。
帰宅して、晩飯の準備。山ほどのコリアンダーを大量に消費するレシピを探していたところ、豚肉とコリアンダーの餃子というものがあるのでトライする。今回は皮も作る
整形後
4分茹でる
出来上がり。あまり香菜香菜していなく、美味
ガルテナーから利用していないアラジンストーブを譲り受けた。昭和54年購入の保証書がついており、27年前の品であるが、いま新品で売っているものとほとんど構造が変わらない。年相応に黒ずんでいたが分解して清掃したら笠間のものと見分けがつかないほどピカピカになった。最初調子が悪かったが芯を新品にしたらきれいなブルーフレーム(青い炎)が復活。
最近、家の中で開放系(直接火をもやす)ストーブは良くない、との記述がよくあるが、それは最近建ったマンションのことであり、考えてみれば築40年の社宅の完成時はこれが当たり前だったのだろう。サッシにも小窓がついており、隙間を開けていれば問題あるまい。上に鍋をかけておけば適当に湿り気があり、ぽかぽかと暖かい。特に素晴らしいのは無音ということで、比べるとこれまでのガスファンヒーターがいかにやかましかったかがわかる。
今年は東京でもアラジンストーブを使ってみることにする。音楽を聴く時間と日本酒(お燗)の量が増えそうだ。どうも笠間生活を始めてから、だんだん生活がレトロになってきている。
2006年12月16日
ゴマの話
今回は姫と所長のみで金曜深夜到着。東京11.5度、笠間4度。
温海かぶは丈が低くなり越冬する気まんまんである
スイスチャード。美味しそうだ
ゴボウの葉が枯れてきた。来週とることにしよう
キャベツ。思ったより状態がよい。今年は暖冬なのか
ハクサイは豊作だけあってラウベでも豊作である
シュンギクは端が黄色くなってきたので収穫する
耐病ひかりはまだ太っている。10月過ぎてから蒔いてもなんとかなるものだ
ニンジンも葉を低くして越冬準備
二週間まえに鋤き込んだダイコンの葉がそのまま分解せずに残っている。天然の冷蔵庫状態。
ブロッコリ。収穫した廻りに小さい花芽がついている
キャベツが四つ葉のクローバーのように小さい4つの玉がついている
コリアンダーは霜よけの防虫ネットベタ掛けが効を奏したか、青々としている
本日の収穫。鋏の大きさと比べられたし
斎藤さんが今年いっぱいで胡麻やを閉めるとのことで、胡麻の話しを聞きに行った
斎藤さんは大学院でゴマの研究室に在籍していた関係で、ゴマを栽培するようになった。
品種の話。品種の定義はここではしない。簡単に言うと、繁殖能力があって、形質が継続するのが品種。ゴマはゴマ科ゴマ属。37種あるうちの一種である。他の種は食用にならない。
ゴマの栽培品種について。
古い品種は上の写真のように枝分かれしている。また、葉もおちていない。葉がついていると露で濡れたりしてゴマの保存性が落ちる。また枝分かれしているとゴマを採るのが難しい。
そのため、軸が一本の品種が作られた。このほうが処理しやすい。葉もすぐ落ちる(落葉性があるという)
次に、収量を上げるとりくみ。カプセルが両脇に付くだけのものから、沢山付くようになった。
次にカプセルも2個から4個に。このように主に収穫のしやすさや扱いやすさという点で改良が進む。
丈や着果位置、皮の薄さなど様々。ただ、掛け合わせたからといって思い通りのものができるわけではない。変な味でしびれるようなものもある。
日本でゴマの種類は1,000種位か。ただし商売にしている農家は数えるほど。効率が悪いのと年ごとのあたり外れが大きい。どんどん種が減っており、それを保存するのは多様性を確保する上で非常に貴重。
ゴマの栄養価。ゴマは4割が油、2割がプロテイン、1割がでんぷん、1割が皮、2割がその他の成分。
つぶすと油が出るのがわかる。
最近ゴマは抗酸化物質で注目されている。抗酸化物質の例としては赤ワインのポリフェノールなど、赤から黒に見えるもの、葉緑素のクロロフィルの緑色、ニンジンのカロチン、お茶のカテキン、トマトのリコピン、ゴマはリグナン。抗酸化物質はほとんど水溶性であるが、脂肪肝には届かない。ゴマは脂溶性なので脂肪肝にも届くということで注目されている。ゴマリグナンの中に5種の抗酸化物質(セサミン、セサモール、セサモリンなど)がある。
黒ゴマと白ゴマ、搾油。
皮が固いのは黒ゴマ、搾油に向くのは白ゴマ。鹿北製油が唯一国産の黒ゴマ油といって売っているが、そのゴマは富山大の研究室から出た物を使っている。ゴマの香りと味は熱を加えないと出ない。搾油も煎ってから行う。煎りが強くなると色と香りも強くなる。
白ゴマと黒ゴマで栄養価は違うか?違わない、というのが公式見解。ただしそれは違う成分が成分評価項目に載っていないため。ポリフェノールとリグナンは当然黒ゴマのほうが多い。
品種改良で油を増やすのはどうするか?皮を薄くする。ゴマ油に使う太白という品種は6割油。原種の中には3割ほどしかないものもある。油分の多いか少ないかは持ってみるとすぐ分かる。
ゴマの栽培地。ゴマは熱帯性の作物なので南限はない。北限は岩手といわれていたが、品種改良により札幌でも作れるようになった。冷涼地でも作るためには、結実までの日数の短縮が必要。通常ゴマは種を蒔いてから90日で取れるが、冷涼地向けは70日で採れる。黒ゴマのほうが寒さに強い。そのため南部煎餅は黒ゴマ。
ゴマ粒の重さ。通常タネは千粒重で計る。2.3±0.2g程度。それだけしか違わないかと思うが、実際に見比べてみると大きさが全然違う。
ゴマの国際価格。日本の1/20から1/30。日本では流通業者に出すとゴミを苦労して取って1kg1000円程度。手間を考えるとタダ同然。外国産には1kg70円なんてものもあり、勝負にならない。
ちなみに、日本に来ると野積みされて大丈夫か?という保管方法。油を絞るなら同じということか。
日本のゴマが美味しいという話しがあるが、収穫、輸送、保管のプロセスで劣化するというのもあるのではないだろうか。外国産のものも現地では美味しいのかも。
ここまでがアカデミックな話。以下、甘酒をのみながら。
これは黒米の甘酒。黒米の粥と入れた黒米と同量の麹を入れ、保温ジャーで一晩保存したもの。水飴(金沢の俵屋のじろ飴)の香りがして強烈に甘い。
これはコウリャンの甘酒。赤い。分量は上記と同じ
こちらは餅粟の甘酒。人気の順に、黒米、餅粟、コウリャンであった。
次に雑学系の話。
ゴマの名前の言われ。一粒植えるとゴマンと増えるから・・・というのは大学の教授の言。
胡麻は日本の当て字。中国では芝麻(ヂーマー)。ハングルではチャマケ?
インドではtillまたはtila。
セサミというのはアラビア語から来たらしい。いわゆる「開けゴマ」の時に、イフタマヤーシムシムといっているので、semsemやsimsimというのが語源。
アフリカではベネ。ニジェールのベネ川から来たらしい。ちなみにbeneというのは豊かという意味。
(benefitのbeneのことか?うーん)
フランス語ではセザム。学名はSesamun indicum,L。Lというのはリンネのこと。
リンネはインド原産だと思っていたようだが、今はアフリカのサバンナ原産ということになっている。
ただ、最初食用だったかどうか。ミイラが腐らないように塗られていた。インドのアーユルヴェーダで身体に塗るのもごま油。日本ではあんどんの油か。ゴマの葉は臭くて食べられない。タール分が多く、食用にしているところはないと思われる。
ゴマは乾燥気候を好む。日照りゴマといわれ、干ばつの時はゴマを植えよといわれている。日本では梅雨どきに種をまき、秋の長雨で採り込むため、実はあまりゴマの栽培には向いていない。
日本でのゴマ栽培は年によるばらつきが大きい。収穫ゼロの年もある。花が咲くが実がつかない。結果として腰高になる。原産地近くでは安定して採れるので、やはり条件が厳しくなると難しいということか。
開けゴマ。ゴマのカプセルは乾くとパチッと開き、ひっくり返すとゴマがこぼれ出る。ただ、コンバインで収穫するためには都合が悪いので、最近はShuttering Sesameという品種もある。
「ゴマの蠅」の語源はわからない。
「ごまかす」はゴマをかけるとまずい料理でも美味しくなるということではないか。
「油を売る」は計り売りの際になかなかとぎれず切れるのを待つことから出たのでは。
ゴマの品種は4,000種とも言われ、日本に1,000種ある。有名なところでは常陸びろうど、太白など。
赤飯には黒ゴマだが、お祝い事の料理に黒いほうを使うのはゴマくらいではないか。
みな熱心に聴いている
ゴマ栽培に明日はあるか?まず都会の人に植物を育て、観察し、収穫するというプロセスを経験してほしい。ビルの屋上などでやってみてほしい。できれば多様な種の保存ということで、やる人が個別の種を育てると面白いだろう。
ビルの屋上でサツマイモという話しがあったが?あれは葉が茂るから選ばれたのだろう。ちなみにサツマイモは葉が茂るが、上がっていかないのでゴマと混植可能。
ゴマ科のかかる病気。それほど無いが、虫はつく。オオフリシモスズメで芋虫としては国内屈指の大きさに育つ。成虫よりデカイ。また大きくなるのが早い。
利きゴマ。品種ごと
1.水戸
2.03111。軽い(多収だが、実入り悪い)
3.金ゴマ。渋み多い
4.桂村
5.KK
それぞれ味が微妙に異なる。1と3が人気であった。
これで今回のゴマの話は終わり。
店じまいは来週の予定とのこと。ただ今年は不作のため休む、ということで、捲土重来を期すそうだ。
今回の講義で斎藤さんのゴマに対する情熱が垣間見ることができた。とくに栽培だけでなく、文化社会的な形で総合的に日本でこれだけ話せる人は少ないだろう。ゴマ栽培自体は続けるとのことで、今後の展開に期待したい。
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2006年12月21日
熱のリサイクル
先日(06/12/10)のブログで家でもアラジンストーブを使い出したと書いたが、湯をわかして湯たんぽを使いだした。湯たんぽといっても30年前のSSKのキャンプ用水筒兼やかんをフリースの袋に入れたものである。
湯をわかして部屋を加湿し、
わかした湯で湯たんぽを作り
研究員(自転車通勤なので冷え切って帰ってくる)の布団に押し込み
翌朝そのお湯で顔を洗う。(水で埋めないとまだ熱いくらい)
寝ている間に熱量を発散しながら、なお60度くらいあるのは大したものだ。
ピンポイントの熱源は心地よい安眠を約束してくれる。
でも、これって所長が姫の年くらいの毎日の生活ではなかったか。
アラジンストーブに比べ、現行のストーブは安いかもしれないが、華奢で頼りない。
昭和40年代の生活であれば、60億人が同じレベルの生活をしてもサステナブルとの記事をどこかで読んだ。近未来のシアワセはここらへんが落としどころではないんだろうか。
左上がりの幻想を維持するために、モノがどんどん薄っぺらで華奢なものになってしまった。おまけに日本から製造業が出ていってしまっている。ここらで、左上がりモデルからの脱却をはからなければならない。
2006年12月23日
一面の霜
金曜深夜に笠間到着。1.5度。ラウベは7度
朝起きると一面の霜である
ゴボウの葉もてろてろ。掘らねば
ニンジンの葉
イチゴの葉
カブ
ニンニク
日帰り農園は一面の白
ソラマメ
防虫ネットが凍って中が見えない
逆転層ができている
日があたるとその部分だけ霜がとけ、水蒸気となって立ち上がる。幻想的な光景。お日さまの威力は大したものだ
今日は来年度の申込者向け説明会がある。直売場で歓迎のため餅をつく
10区画ほどの空きに50件近い応募があるようだ。なんと20代の応募もあったとのこと。
直売場に並ぶダイコンとハクサイ。大きさだけではさた研も負けていない
例によって姫は店番を買って出る。「一個420円のジャムが三個で1,260円のところ1,000円。おとくですよ」
所長はダイコンを抜く。まずはダイコンの首を掴んで少しずつ揺らし、土との隙間を広げていく
慎重に抜きにかかる
抜けた。足と比較しても太股に勝る
ダイコン(おふくろ)
白菜(冬峠)。左は虫食いあり、右は虫なし
サトイモとヤツガシラも掘った。去年に比較して上々の出来
ダイコンの葉を干葉にする
四つ葉キャベツは年明けまで様子を見る
ガルテンに来ている二年生で忘年会が開催された
今年一年の作物の出来を語りあう。人によって出来不出来に差があることを発見。今年枝豆はダメだと思っていたが、豊作のところもあったようだ。
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2006年12月24日
門松製作+ごぼう掘り
クラブハウスの前に桜島大根が置いてあった。姫がなんとか持ち上げられる程度の重さ
今年最後のラジオ体操
漬物と豚汁が振る舞われた
久野さんが門松を作っているというので見に行った。
門松の綱の結び方。結び目が上から、松、竹、梅になっている
結び目に余った綱は運搬に便利だが、飾った後は不要なので切る
飾り方の見本として一つだけ作ってもらった。南天、笹、ピラカンサをあしらう。前山をバックに一枚
下に縄がまいてあるイメージがあったのだが、実際は植木鉢やドラム缶に土を入れて重くし、それを藁で巻いてあることが多いとのこと。
竹の切り方。関東は斜めが多く、関西は輪切りが多いとのこと
柚子。本当は金柑がよいとのことだが。奇数個で飾る
竹の上に挿してもよい。
「すごーい、久野さんなんでも作って昔の人みたいだねえ。」「昔の人だかんね(笑)」「いや、そういうわけじゃなく」一同爆笑。
正月前にゴボウを掘ることにした。
コンポストを外した状態。腰に注意
手でプリン状の山を崩していく
掘りかけの化石状態。プリンのため50cmほど掘る手間が省けている
なぜに四つ股?
掘った後を整地
本日の収穫
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2006年12月30日
スパリゾートハワイアンズ
29,30とスパリゾートハワイアンズに行ってきた。笠間からは1時間ほどでいつかいこうと思っていたのだが機会はなく、今回は直行無料送迎バスにて東京駅からの往復である。
9:50に東京駅近くの鍛冶橋駐車場集合、道は混んでなく13:00すぎにはいわき市のスパリゾートハワイアンズ到着。チェックインは14:00時なので昼飯をしながらしばし待つ。
以下簡単に感想:
・到着当日は宿のアロハとバスタオルが使えるが、翌日10:00のチェックアウト後は利用できない。なので館内着+バスタオルは必要である。10:00チェックアウトは仕方ないと思うが、できればアロハとバスタオルについては14:00位まで利用でき、フロントに返却できるようなシステムが望まれる。
・20:10からの夜のショーは演奏、踊りとも本格的で、満足のできるものであった。翌日昼のショーは随分前からバスタオルによって場所とりがされており、その割りにショーの時間に現れない人も多く、あまり気分のよいものではない。
・ロッカーは与市(露天風呂)を除き、有料であり、宿泊プランでありながら常に小銭を気にする必要がある。これくらいは無料にしてほしい。
・温泉はパレオ屋上の源泉がいちばん良かったが、風びゅーびゅーで寒かった
館内のスタッフは概して愛想がよく好感が持てる。館内は新しいところと古ぼけたところが共存しており一種独特の雰囲気があるが、本格的なフラ、館内スタッフの対応、バスの運転手さんの対応といい、全体的に真面目にやっており、さた研としてはディズニーランドよりも楽しくすごすことができた。